周りの妊娠が喜べない自分
結婚したらすぐに自分も妊娠できるはず。
そう信じてきたけれど、現実は違った。
フツウに1年生活してみたけれど、全く気配すらなかった。
まだ1年でしょ、まだ30歳でしょ、と言われる。
でも、まだ1年、まだ30歳と、私は思うことができなかった。
どうしても周りと比較してしまう。
あれ、私より後に結婚したよね?私より年下だよね?と。
自分の生活が充実していない訳ではないけれど、
どうしてあの子はできるのに、どうして私にはできないの。
どうして、どうして、、と心が荒んでいった。
街でマタニティーマークをつけた人を見ると、目の奥が熱くなり、
友人たちの妊娠出産報告を見ることの辛さは、次第に嫌悪感や恐怖、妬みに変わり、
全く喜べないどころか、涙がぼろぼろと溢れるようになってしまった。
自分が不妊だという事実を受け入れることができなかった。
多くの人が何不自由なく幸せな過程を歩んでいるのに、
自分はどうしてこんなにも苦しまなければいけないのか。
妊娠/出産報告を見る度に呼吸が止まりそうだった。
本当はおめでたいはずなのに、、友人たちを呪う自分が、益々嫌で苦しかった。
妊活をしなければという思いはあったけれど、一歩を踏み出す勇気がなかった。
時間もお金も莫大に必要だし、
何より心がますます壊れてしまう可能性が怖かった。
沢山投資をしてもうまくいかないかもしれない。
職場の人が受け入れてくれないかもしれない。
夫が途中で諦め、協力してくれないかもしれない。
ゴールの見えない試練に、1人で精力的に取り組み続けなければいけないと考えると、
不安で怖くて、吐き気まで出てきて、
1人でメソメソしてばかりだった。
まだ1年だから、二人の生活を楽しむのもよかったかもしれない。
まだ30歳だから、、タイミング法だってできたかもしれない。
でも私の心は限界だった。
お金はかかるけれど、時間は有限だから。
少しでも早く黒い気持ちを消して、精神状態を安定させたかったから。
自分も着実に前に向かうために、体外受精を始めることにしました。